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「成る程、天海の誕生日がもうすぐだな。」
「話の流れ的に、おかしくないか?将の情報なかっただろ……」
「シャラァップ!」
今度は佐藤君の隣に座っていた木田君が緋岐の言葉を遮る。
「いいか!?天海の誕生日こそが、今回の作戦の要!一番重要なんだよ!」
「いやだから……もう、いいよ……」
熱く燃えたぎるクラスメートに何を言っても、まさに“暖簾に腕押し”状態である事を悟った緋岐は、溜め息混じりにうなだれた。
「まあ、作戦を聞け!」
~シミュレーションスタート~
緋岐「もうすぐ将の誕生日なんだけど……プレゼント、一緒に選んでくれないかな?」
紗貴「まあ、奇遇ね!私も買おうと思ってたの……」
緋岐「よし、じゃあ日曜日に一緒に行こう!君の家まで迎えに行くよ。」
「いいか?これで、最初の“誘い出し”はバッチリだ。」
「何か微妙にキャラ違うけどな。」
無駄だと判っていながら、そこはなんとなく譲れなくて緋岐は呟く様に抗議する。
「そして……次だ!」
~シミュレーションスタート~
※とりあえず、プレゼントは適当に選んで、さっさと買う!
緋岐「今日はありがとう……実は、映画のチケットがちょうど2枚あるんだけど、一緒にどうかな?」
紗貴「いいわね。私、映画大好き!」
「……と、まあこうなるわけだ。」
将のプレゼント選びが適当過ぎるのも、当然気になったのだが……
それより気になったのは……
「こんな、コテコテのラブストーリー……俺嫌い何だけど……」
思わず眉が寄ってしまう……チケットには見つめ合う男女を取り囲むバラの花輪に、「あなたの瞳に首ったけ~Foreign Love~」と題名が豪華な金色で書かれている。
どう考えても、苦手なジャンルだ。
「馬鹿だな!中身は関係ない!問題は場所だよ!」
「話の流れ的に、おかしくないか?将の情報なかっただろ……」
「シャラァップ!」
今度は佐藤君の隣に座っていた木田君が緋岐の言葉を遮る。
「いいか!?天海の誕生日こそが、今回の作戦の要!一番重要なんだよ!」
「いやだから……もう、いいよ……」
熱く燃えたぎるクラスメートに何を言っても、まさに“暖簾に腕押し”状態である事を悟った緋岐は、溜め息混じりにうなだれた。
「まあ、作戦を聞け!」
~シミュレーションスタート~
緋岐「もうすぐ将の誕生日なんだけど……プレゼント、一緒に選んでくれないかな?」
紗貴「まあ、奇遇ね!私も買おうと思ってたの……」
緋岐「よし、じゃあ日曜日に一緒に行こう!君の家まで迎えに行くよ。」
「いいか?これで、最初の“誘い出し”はバッチリだ。」
「何か微妙にキャラ違うけどな。」
無駄だと判っていながら、そこはなんとなく譲れなくて緋岐は呟く様に抗議する。
「そして……次だ!」
~シミュレーションスタート~
※とりあえず、プレゼントは適当に選んで、さっさと買う!
緋岐「今日はありがとう……実は、映画のチケットがちょうど2枚あるんだけど、一緒にどうかな?」
紗貴「いいわね。私、映画大好き!」
「……と、まあこうなるわけだ。」
将のプレゼント選びが適当過ぎるのも、当然気になったのだが……
それより気になったのは……
「こんな、コテコテのラブストーリー……俺嫌い何だけど……」
思わず眉が寄ってしまう……チケットには見つめ合う男女を取り囲むバラの花輪に、「あなたの瞳に首ったけ~Foreign Love~」と題名が豪華な金色で書かれている。
どう考えても、苦手なジャンルだ。
「馬鹿だな!中身は関係ない!問題は場所だよ!」
今度は鈴浦君がガシッと緋岐の肩を鷲掴みすると真剣な眼差しで言う。
「考えてみろ!映画館という暗闇……」
鈴浦君の妄想……もとい想像は止まらない。
流れて来る、ちょっぴり切ないLove Ballade(発音は正確に♪)
シン……と静まり返った二人だけの空間
「まずは、そっと隣にある手を握り締めて……」
はっと振り向く彼女と視線が合った時
そっと微笑む
そして……
「ムードが出来たところで、キスの一つでもかましてしまえ!」
フフフと笑う鈴浦君の目は、だがしかし甘ったるい話をしている者とは掛け離れていて、むしろ……
「……怖いから。キスってより、命狙うスナイパーの目だから、それは。」
最もな指摘である。
「情けないとは思わないのか!?」
その鈴浦君の言葉に、一同クッと男泣きだ。
「来る者拒まず、去る者追わず。そんな百戦練磨の色男が!一人の!しかも、どう考えても恋愛方面の回路はからっきしな一人の相手に振り回されるなんて!」
ここまで来たら、緋岐が何を言っても無駄だ。今度こそ、本当に口を閉ざして、話の流れに身を任せる事にしたのだった。
結局この日、1年1組の生徒は部活を無断欠勤した揚句、下校時刻18時過ぎまで作戦会議が行われた。
次の日、各々が所属する部活の先輩から雷が落ちた事は、言うまでもない。
そんな苦労の末の日曜日の初デートが成功したのか否かは、当人達のみぞ知る事である。
「考えてみろ!映画館という暗闇……」
鈴浦君の妄想……もとい想像は止まらない。
流れて来る、ちょっぴり切ないLove Ballade(発音は正確に♪)
シン……と静まり返った二人だけの空間
「まずは、そっと隣にある手を握り締めて……」
はっと振り向く彼女と視線が合った時
そっと微笑む
そして……
「ムードが出来たところで、キスの一つでもかましてしまえ!」
フフフと笑う鈴浦君の目は、だがしかし甘ったるい話をしている者とは掛け離れていて、むしろ……
「……怖いから。キスってより、命狙うスナイパーの目だから、それは。」
最もな指摘である。
「情けないとは思わないのか!?」
その鈴浦君の言葉に、一同クッと男泣きだ。
「来る者拒まず、去る者追わず。そんな百戦練磨の色男が!一人の!しかも、どう考えても恋愛方面の回路はからっきしな一人の相手に振り回されるなんて!」
ここまで来たら、緋岐が何を言っても無駄だ。今度こそ、本当に口を閉ざして、話の流れに身を任せる事にしたのだった。
結局この日、1年1組の生徒は部活を無断欠勤した揚句、下校時刻18時過ぎまで作戦会議が行われた。
次の日、各々が所属する部活の先輩から雷が落ちた事は、言うまでもない。
そんな苦労の末の日曜日の初デートが成功したのか否かは、当人達のみぞ知る事である。
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