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話を戻そう。
紗貴とて、最初からチョコレート戦線離脱を考えた訳ではない。
何をあげようか
何を作ろうか
考えいた矢先に、遭遇したのだ。
それは、渡り廊下を歩いていた時の事……
タイミングが良いと言おうか……はたまた、悪いと言おうか……
『あのね!ちょっと早いんだけど、バレンタインチョコ……受け取って下さい!』
勢い良く差し出す女生徒。紗貴は、思わず影に隠れてしまった。何だか、覗き見の様で気が引けるが……気になるものは仕方ない。思わず耳をそばだたせる。
『ごめん。俺、甘いもの苦手だから。』
緋岐は、ただそう一言残してその場を足早に去って行った。
女生徒は、ショックだったのか……その場に佇んだまま泣いている。
紗貴は複雑な心境だ。
その一件で、紗貴はバレンタイン戦線離脱を決心したのだった。
……だが……
『チョコはあげるべき!』
クラスメートの思わぬ抗議が、ぐるぐると紗貴の頭を回る。
「でもなぁ……甘いモノ嫌いなの知ってて渡すのって、どうなの?」
とか思う訳で……
「突き返されたら……」
そんな想像するだけで、結構傷付いているのに、実際に突き返されたら……
「絶対、立ち直れない……」
思わず溜め息をついて、肩を落とす。
「どうかしたのか?」
「ひゃっ!?」
後ろからいきなり声を掛けられて声を上げる紗貴に、声の主……現在紗貴の悩みの種(?)は眉を寄せる。
「どうしたんだ?」
「いやいやいや!何でもない!」
その必死さが、怪しさを倍増させているのだが……
「まあ、いいや。それ持つ……」
言葉と共に、紗貴が抱えていた段ボールを横から奪う。
「あ……りがとう……」
とりあえず、「いや、大丈夫」やら「ごめん」だとか言っていた頃に比べたら、大進歩だ。思わず、苦笑しながら緋岐が応える。
「どう致しまして。」
そうして、並んで廊下を歩き出した。
こんな光景も、今では全く珍しくない。
珍しくはないのだが……今日は妙によそよそしい。
お互い、そわそわしているせいか、相手の異常に気付かない。
「あの」
「あのさ」
二人の声が重なる。思わず、立ち止まって顔を見合わせた。
「……お先にどうぞ。」
「そっちから言えよ。」
「いやいや。」
無意味な押し問答……もとい、譲り合いが始まる。
先に折れたのは緋岐だ。
紗貴とて、最初からチョコレート戦線離脱を考えた訳ではない。
何をあげようか
何を作ろうか
考えいた矢先に、遭遇したのだ。
それは、渡り廊下を歩いていた時の事……
タイミングが良いと言おうか……はたまた、悪いと言おうか……
『あのね!ちょっと早いんだけど、バレンタインチョコ……受け取って下さい!』
勢い良く差し出す女生徒。紗貴は、思わず影に隠れてしまった。何だか、覗き見の様で気が引けるが……気になるものは仕方ない。思わず耳をそばだたせる。
『ごめん。俺、甘いもの苦手だから。』
緋岐は、ただそう一言残してその場を足早に去って行った。
女生徒は、ショックだったのか……その場に佇んだまま泣いている。
紗貴は複雑な心境だ。
その一件で、紗貴はバレンタイン戦線離脱を決心したのだった。
……だが……
『チョコはあげるべき!』
クラスメートの思わぬ抗議が、ぐるぐると紗貴の頭を回る。
「でもなぁ……甘いモノ嫌いなの知ってて渡すのって、どうなの?」
とか思う訳で……
「突き返されたら……」
そんな想像するだけで、結構傷付いているのに、実際に突き返されたら……
「絶対、立ち直れない……」
思わず溜め息をついて、肩を落とす。
「どうかしたのか?」
「ひゃっ!?」
後ろからいきなり声を掛けられて声を上げる紗貴に、声の主……現在紗貴の悩みの種(?)は眉を寄せる。
「どうしたんだ?」
「いやいやいや!何でもない!」
その必死さが、怪しさを倍増させているのだが……
「まあ、いいや。それ持つ……」
言葉と共に、紗貴が抱えていた段ボールを横から奪う。
「あ……りがとう……」
とりあえず、「いや、大丈夫」やら「ごめん」だとか言っていた頃に比べたら、大進歩だ。思わず、苦笑しながら緋岐が応える。
「どう致しまして。」
そうして、並んで廊下を歩き出した。
こんな光景も、今では全く珍しくない。
珍しくはないのだが……今日は妙によそよそしい。
お互い、そわそわしているせいか、相手の異常に気付かない。
「あの」
「あのさ」
二人の声が重なる。思わず、立ち止まって顔を見合わせた。
「……お先にどうぞ。」
「そっちから言えよ。」
「いやいや。」
無意味な押し問答……もとい、譲り合いが始まる。
先に折れたのは緋岐だ。
が、しかし……次の緋岐の言葉で、紗貴の“聞きたかった事”は無意味なものとなったのだった。
「甘いもの……一つくらいなら食べれるし……」
そこまで緋岐が言うと、雰囲気がガラリと変わる。
「俺は、甘いもの好きだから。」
詆歌は、半ば逃げる様にそう言うと早足に先を急ぐ。その顔は、心なしか赤い。
紗貴は完全にその場に取り残されてしまっていて……
思わずその場にしゃがみ込んで、うずくまった。
残念ながら、誰にも見られる事はなかったが、こちらは茹でタコ状態だ。
さっきの双子の言葉
それは
つまり
「……チョコレート……欲しいってのね……」
言葉とは裏腹に、紗貴の声に覇気はない。
バレンタイン戦線
一名参戦
決戦は
明日……
幕をあける
「甘いもの……一つくらいなら食べれるし……」
そこまで緋岐が言うと、雰囲気がガラリと変わる。
「俺は、甘いもの好きだから。」
詆歌は、半ば逃げる様にそう言うと早足に先を急ぐ。その顔は、心なしか赤い。
紗貴は完全にその場に取り残されてしまっていて……
思わずその場にしゃがみ込んで、うずくまった。
残念ながら、誰にも見られる事はなかったが、こちらは茹でタコ状態だ。
さっきの双子の言葉
それは
つまり
「……チョコレート……欲しいってのね……」
言葉とは裏腹に、紗貴の声に覇気はない。
バレンタイン戦線
一名参戦
決戦は
明日……
幕をあける
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